今回のテーマは、「標準管理規約」である。
令和7年度 マンション管理士試験
〔問 26〕 Aが所有している住戸において天井部分から漏水が生じた場合に関する次の記述のうち、標準管理規約によれば、適切でないものはどれか。
1 漏水を発見したAは、A所有の住戸の使用に支障が生じ、緊急を要するときは、理事長の承認を得ることなく、共用部分である天井部分につき保存行為を実施することができる。
2 漏水の原因を調査するために上階のB所有の住戸やBの専用使用部分内に立ち入る必要があるときは、理事長は、B所有の住戸等への立入りをBに請求することができる。
3 原因調査のための立入請求に対し、Bが正当な理由なくこれを拒否し、その結果共用部分に損害が生じたときは、Bは、その損害を賠償しなければならない。
4 調査の結果、Bが専用使用権を有する屋上テラスの経年劣化による破損が漏水の原因であることが判明したときは、Bがその責任と負担において当該破損部分の修繕を実施しなければならない。
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正解は4です。
【前提知識】
標準管理規約
1 正しい。(標準管理規約21条3項)
区分所有者は、第1項ただし書の場合又はあらかじめ理事長に申請して書面又は電磁的方法による承認を受けた場合を除き、敷地及び共用部分等の保存行為を行うことができない。ただし、専有部分の使用に支障が生じている場合に、当該専有部分を所有する区分所有者が行う保存行為の実施が、緊急を要するものであるときは、この限りでない。
(標準管理規約21条3項)
2 正しい。(標準管理規約23条1項)
第23条 前2条により管理を行う者は、管理を行うために必要な範囲内において、他の者が管理する専有部分若しくは専用使用部分への立入り又は自らこれに保存行為を実施することを請求することができる。
2 前項により立入り又は保存行為の実施を請求された者は、正当な理由がなければこれを拒否してはならない。
3 前項の場合において、正当な理由なく立入り又は保存行為の実施を拒否した者は、その結果生じた損害を賠償しなければならない。
(標準管理規約)
3 正しい。(標準管理規約23条3項)
前項の場合において、正当な理由なく立入り又は保存行為の実施を拒否した者は、その結果生じた損害を賠償しなければならない。
(標準管理規約23条3項)
4 誤り。
バルコニー等の経年劣化への対応については、管理組合がその責任と負担において、計画修繕として行うものである。(標準管理規約21条関係コメント⑤)
第21条関係
① 第1項及び第3項は、区分所有法第18条第1項ただし書において、保存行為は、各共有者がすることができると定められていることに対し、同条第2項に基づき、規約で別段の定めをするものである。
② 駐車場の管理は、管理組合がその責任と負担で行う。
③ バルコニー等の管理のうち、管理組合がその責任と負担において行わなければならないのは、計画修繕等である。
④ 本条第1項ただし書の「通常の使用に伴う」保存行為とは、バルコニーの清掃や窓ガラスが割れた時の入替え等である。
⑤ バルコニー等の経年劣化への対応については、③のとおり管理組合がその責任と負担において、計画修繕として行うものである。 ただし、バルコニー等の劣化であっても、長期修繕計画作成ガイドラインにおいて管理組合が行うものとされている修繕等の周期と比べ短い期間で発生したものであり、かつ、他のバルコニー等と比較して劣化の程度が顕著である場合には、特段の事情がない限りは、当該バルコニー等の専用使用権を有する者の「通常の使用に伴う」ものとして、その責任と負担において保存行為を行うものとする。なお、この場合であっても、結果として管理組合による計画修繕の中で劣化が解消されるのであれば、管理組合の負担で行われることとなる。
(標準管理規約)
(解法のポイント)
頻出論点である。整理しておこう。


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