【管理業務主任者】令和7年度「建築設備」

管理業務主任者

今回は、「建築設備」である。

令和7年度 管理業務主任者試験

【 問19 】 建築設備に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1  建築基準法のホルムアルデヒドに関する技術的基準によれば、住宅の居室における機械換気設備(居室内の空気を浄化して供給する方式を用いるものを除く。)の必要有効換気量は、居室の床面積に天井高さを乗じたものの0.5倍である。
2  建築基準法によれば、阻集器を兼ねていない排水トラップの封水の深さは 5 cm以上10cm以下と規定されている。
3  直結増圧方式による給水方式では、給水立て管の頂部に排気弁のみを設置する。
4  電気工作物の設計・施工・維持・管理について規定した民間規格である「内線規程」(一般社団法人日本電気協会)によれば、「地震時等の電気火災の発生・延焼等の危険解消に取り組むべき地域」の住宅などには、感震遮断機能付住宅用分電盤を施設することが勧告的事項とされている。

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正解は 3 です。

【前提知識】
建築設備


それでは、各肢を検討していこう。

1 正しい。

建築基準法では、シックハウス症候群の原因となる化学物質(ホルムアルデヒド)の対策として、原則として全ての建築物の居室に機械換気設備の設置を義務付けている。
(建築基準法施行令20条の8第1項1号イ(1))

ホルムアルデヒド対策の換気基準

住宅の居室における必要有効換気量の計算式は以下の通りである。

$$V = n \times A \times H$$

  • $V$:必要有効換気量 ($m^3/h$)
  • $n$:換気回数(住宅の居室の場合は 0.5回/h
  • $A$:居室の床面積 ($m^2$)
  • $H$:居室の天井高さ ($m$)

つまり、「床面積 × 天井高さ(=居室の容積)」の0.5倍の空気を1時間に入れ替える能力が必要ということになる。

2 正しい。

建築基準法施行令および関連する告示において、衛生設備(排水トラップ)の基準は以下のように定められている。(建築基準法施行令第129条の2の4、関連告示)

排水トラップの封水深の基準

排水トラップがその機能を果たすためには、一定量の水(封水)が溜まっている必要がある。

  • 規定値
    5 cm以上 10 cm以下
  • 対象
    阻集器(グリース阻集器など)を兼ねていない一般的な排水トラップ

3 誤り。

直結増圧方式(水道本管からポンプで直接圧力を加えて給水する方式)では、給水立て管の頂部に排気弁(吸排気弁)とともに、バキュームブレーカ(真空破壊弁)を設置する必要がある。

4 正しい。

電気設備の技術的な詳細を定めた民間規格である「内線規程」において、地震火災対策としての感震ブレーカーの設置は、特定の地域や条件において「勧告的事項」として位置づけられている。

内線規程における「感震遮断機能」の扱い

地震による火災(通電火災)を防ぐため、内線規程では以下のように分類・推奨されている。

  • 勧告的事項
    地震時等において電気火災の発生、延焼等の危険解消に取り組むべき地域(密集市街地など)」の住宅。
  • 推奨事項
    上記以外の地域の一般住宅など。

(補足)感震遮断機能とは
地震が発生した際、設定された震度(一般的には震度5強以上)を検知すると、主幹ブレーカーを自動的に遮断する機能である。


解法のポイント
直結増圧方式
排気弁 + バキュームブレーカ のセット設置が基本。

高置水槽方式
水槽があるため逆流リスクが低く、主に排気弁が設置されることが多い。
直結方式の場合は「逆流防止」がキーワードになる。

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