【管理業務主任者】令和7年度「個人情報保護法」

管理業務主任者

今回は、「個人情報の保護に関する法律」(以下「個人情報保護法」という。)に関する問題を取り上げる。

マンション管理の実務においても、区分所有者や居住者の氏名、住所、防犯カメラの映像など、個人情報を取り扱う場面は多い。


令 和 7年 度 管理業務主任者試験

【 問42 】 「個人情報の保護に関する法律」(以下「個人情報保護法」という。)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1  死者に関する情報が、同時に、遺族等の生存する個人に関する情報でもある場合には、当該生存する個人に関する情報に該当するので、「個人情報」に該当する。
2  防犯カメラに記録された情報等本人が判別できる映像情報は、「個人情報」に該当する。
3  管理組合法人は法人格を有するので「個人」に該当し、管理組合法人そのものの情報は「個人情報」に該当する。
4  居住地や国籍を問わず、日本にある個人情報取扱事業者及び行政機関等が取り扱う個人情報は、個人情報保護法による保護の対象となり得る。

答えを確認する

正解は 3 です。

ポイントは、個人情報保護法における「個人」というキーワードである。
個人情報保護法における「個人」は、法人ではなく、生存する自然人を意味する。
したがって、管理組合法人そのものは「個人」には該当しない。


1 正しい。

死者の情報と個人情報
まず、個人情報保護法における「個人情報」の基本を確認しよう。個人情報保護法上の「個人情報」は、原則として生存する個人に関する情報である。
そのため、死者に関する情報そのものは、個人情報保護法の保護対象とはならない。

しかし、ここには重要な例外がある。
死者に関する情報が、同時に生存する遺族などに関する情報でもある場合である。
例えば、死者の家族関係に関する情報が、そのまま生存する遺族に関する情報にもなっている場合、その情報は生存する遺族の「個人情報」として保護の対象となり得る。

ここがポイント

死者の情報 → 原則として「個人情報」ではない
遺族など生存する個人の情報でもある → 「個人情報」となり得る

「死者の情報だから絶対に個人情報ではない」とは覚えないこと。


2 正しい。

防犯カメラの映像と個人情報
防犯カメラに記録された映像についても注意が必要である。
個人情報保護委員会は、顔画像などの映像情報も「個人に関する情報」に含まれるとしている。

そして、防犯カメラの映像から本人を判別できるなど、特定の個人を識別できる場合には、「個人情報」に該当する。

したがって、

防犯カメラに記録された、本人を判別できる映像
→ 個人情報に該当する

マンションでは、防犯カメラを設置しているケースも多いため、実務上も重要なポイントである。

個人情報保護委員会とは

個人情報保護委員会は、個人情報(特定個人情報を含む。)の有用性に配慮しつつ、

個人の権利利益を保護するため、個人情報の適正な取扱いの確保を図ることを任務とする、独立性の高い機関です。

具体的には、個人情報保護法及びマイナンバー法に基づき、業務を行っています。

個人情報保護委員会のWebサイトより引用


3 誤り。

管理組合法人は「個人」なのか?
ここが最大のポイントである。

管理組合法人は、法人格を有する団体である。
しかし、

法人格を有する=個人である

ということではない。

個人情報保護法における「個人」は、法人などの団体を意味しない。
したがって、管理組合法人そのものの情報は「個人情報」には該当しない。

個人情報保護委員会のガイドラインでも、法人その他の団体は「個人」に該当しないため、法人等の団体そのものに関する情報は個人情報に該当しないとされている。

ただし、ここで注意が必要である。

管理組合法人に関する情報のすべてが、「個人情報」と無関係というわけではない。

例えば、管理組合法人の理事や区分所有者の氏名など、生存する個人に関する情報は、個人情報に該当し得る。

つまり、次のように整理するとわかりやすい。

管理組合法人そのものに関する情報
→ 「個人情報」には該当しない

管理組合法人の理事や区分所有者など、個人に関する情報
→ 「個人情報」に該当し得る

このように、管理組合法人に関する情報であっても、その内容が理事や区分所有者などの個人に関する情報であれば、個人情報に該当する場合がある。


4 正しい。

個人情報取扱事業者等が扱う情報
個人情報保護法による保護は、日本人だけを対象としているわけではない。

個人情報保護法では、居住地や国籍を問わず、日本にある個人情報取扱事業者及び行政機関等が取り扱う個人情報は、個人情報保護法による保護の対象となり得るとしている。


まとめ

今回は、次の4点を整理しておこう。

選択肢ポイント判定
1死者の情報は原則対象外。ただし、生存する遺族等の情報でもある場合は個人情報となり得る
2本人を判別できる防犯カメラ映像は個人情報に該当し得る
3法人は「個人」ではない。管理組合法人そのものの情報は個人情報ではない×
4居住地・国籍を問わず、一定の場合に個人情報保護法の保護対象となり得る

したがって、最も不適切な選択肢は「3」である。


試験対策として覚えておきたいこと

この問題では、次のように覚えておくとよい。

個人情報=「生存する個人」に関する情報

そして、

法人は「個人」ではない

という基本を押さえておこう。

マンション管理に関連する問題では、「管理組合」「管理組合法人」「区分所有者・居住者」を混同しないことが重要である。

特に、

「法人格がある」ことと「個人である」ことは別

である。
ここを押さえておけば、今回の「3」は不適切と判断できるだろう。

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