【マンション管理士】令和7年度「マンション管理適正化法(4)」

マンション管理士

【注】
・「マンションの管理の適正化の推進に関する 法律」を「マンション管理適正化法」という。
・「マンションの管理の適正化の推進に関する法律施行規則」を「マンション管理適正化法施行規則」という。

今回は、マンション管理適正化法における「マンション管理業者の業務」に関する問題を取り上げよう。

令和7年度 マンション管理士試験

〔問 50〕 マンション管理業者の業務に関する次の記述のうち、マンション管理適正化法(この問いにおいて「法」という。)の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 マンション管理業者は、従前の管理受託契約と同一の条件で管理組合との管理受託契約を更新しようとするときは、あらかじめ、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等全員に対し、重要事項を記載した書面を交付しなければならない。
2 マンション管理業者は、毎月、管理事務の委託を受けた管理組合のその月における会計の収入及び支出の状況に関する書面を作成し、翌月末日までに、当該書面を当該管理組合の管理者等に交付しなければならない。
3 マンション管理業者は、管理組合から委託を受けた管理事務のうち基幹事務について、複数の者に分割して委託する場合は、その全てを再委託することができる。
4 マンション管理業者は、法第72条に定める重要事項を記載した書面を作成するときは、管理業務主任者をして、当該書面に記名させなければならない。

出典:令和7年度マンション管理士試験 (公益財団法人マンション管理センター)

答えを確認する

正解は 3 です。

【前提知識】
・マンション管理適正化法(令和8年4月1日 施行)
・マンション管理適正化法施行規則(令和8年4月1日 施行)

※本記事では、令和7年度管理業務主任者試験の問題を、現在施行されている法令に基づいて解説しています。

以後の記事中「マンション管理適正化法」を「法」、「マンション管理適正化法施行規則」を「施行規則」と略す。


1 正しい。(法72条2項)

全員への書面交付: 交付自体は省略できない。
重要事項説明会: 従前と同一条件で更新する場合は、説明会の開催までは義務付けられていない。

(重要事項の説明等)
第七十二条 (略)
2 マンション管理業者は、従前の管理受託契約又は管理者受託契約と同一の条件で管理組合との管理受託契約又は管理者受託契約を更新しようとするときは、あらかじめ、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等全員に対し、重要事項を記載した書面を交付しなければならない。
(法・e-GOV法令検索)

2 正しい。

マンション管理業者は、原則として、毎月、委託を受けた管理組合のその月における会計の収入および支出の状況に関する書面を作成し、翌月末日までに、当該管理組合の管理者等に交付しなければならない(法76条、施行規則87条5項)。

(財産の分別管理)
第七十六条 マンション管理業者は、管理組合から委託を受けて管理する修繕積立金その他国土交通省令で定める財産については、整然と管理する方法として国土交通省令で定める方法により、自己の固有財産及び他の管理組合の財産と分別して管理しなければならない。
(法・e-GOV法令検索)
(財産の分別管理)
第八十七条 (略)
5 マンション管理業者は、毎月、管理事務の委託を受けた管理組合のその月(以下この項において「対象月」という。)における会計の収入及び支出の状況に関する書面を作成し、翌月末日までに、当該書面を当該管理組合の管理者等に交付しなければならない。この場合において、当該管理組合に管理者等が置かれていないとき、又は当該マンション管理業者が当該管理組合の管理者等であるときは、当該書面の交付に代えて、対象月の属する当該管理組合の事業年度の終了の日から二月を経過する日までの間、当該書面をその事務所ごとに備え置き、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等の求めに応じ、当該マンション管理業者の業務時間内において、これを閲覧させなければならない。
(施行規則・e-GOV法令検索)

3 誤り。

基幹事務は管理業務の中核であり、管理組合との信頼関係に基づくものであるため、一括か分割かを問わず、そのすべてを他人に再委託することは認められない。(法74条)
したがって、「複数の者に分割して委託する場合であっても、その全てを再委託することはできない。」

(再委託の制限)
第七十四条 マンション管理業者は、管理組合から委託を受けた管理事務のうち基幹事務については、これを一括して他人に委託してはならない。
(法・e-GOV法令検索)

4 正しい。

重説書面への記名は管理業務主任者の専任業務の1つである。(法72条5項)
※令和3年(2021年)9月1日の改正法により「記名押印」から「記名」へ変更されている点にも留意したい。

(重要事項の説明等)
第七十二条 (略)
5 マンション管理業者は、第一項から第三項までの規定により交付すべき書面を作成するときは、管理業務主任者をして、当該書面に記名させなければならない。
(法・e-GOV法令検索)

(解法のポイント)
法が禁じているのは、再委託の範囲が「基幹事務の全部」である場合。これは、委託先が単独(一括)であっても複数(分割)であっても変わらない。

コメント

タイトルとURLをコピーしました