今回のテーマは、「団地」である。
それでは、「令和4年度 管理業務主任者試験」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。
令和4年度 管理業務主任者試験問題 【問 38】
【問 38】 団地関係に関する次の図についての各記述のうち、区分所有法によれば、
最も不適切なものはどれか。
令和4年度 管理業務主任者試験問題
正解:3
それでは、問題を検討していこう。
なお、問題は、2022年4月1日現在の法令等に基づいて出願されているが、正解及び解説は、執筆時点の法令等に基づくものとする。
なお、本稿では、「建物の区分所有等に関する法律」を「区分所有法」という。
一団地内に数棟の建物があつて、その団地内の土地又は附属施設(これらに関する権利を含む。)がそれらの建物の所有者(専有部分のある建物にあつては、区分所有者)の共有に属する場合には、それらの所有者(団地建物所有者)は、全員で、その団地内の土地、附属施設及び専有部分のある建物の管理を行うための団体を構成し、区分所有法の定めるところにより、集会を開き、規約を定め、及び管理者を置くことができる。(区分所有法65条)
1 正しい。
甲地を核として、A、B、Cの建物所有者全員の団地関係が成立する。
2 正しい。
道路と附属建物Dを核として、A、B、Cの建物所有者全員の団地関係が成立するとともに、敷地駐車場を核として、Aの建物所有者とBの建物所有者の団地関係が重畳的に成立する。
3 誤り。
道路を核として、Aの建物所有者とBの建物所有者の団地関係が成立する。
そして、一団地内の附属施設たる建物は、規約により団地共用部分とすることができる。(67条)
しかし、建物の敷地は団地共用部分とすることはできない。
したがって、A、B、Cの建物所有者間には団地関係は成立しない。
4 正しい。
道路を核として、A、B、Cの建物所有者全員の団地関係が成立する。
また、乙地を核として、Bの建物所有者とCの建物所有者の団地関係が重畳的に成立する。
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