【管理業務主任者】令和6年度・問16「消防法」

管理業務主任者

今回は、試験でも頻出となる「防火管理者の選任義務と業務」に関する問題を取り上げよう。

令 和 6年 度 管理業務主任者試験

【問 16】 防火管理者に関する次の記述のうち、消防法によれば、最も不適切なものはどれか。ただし、本問において、「権原者」とは、マンションの管理に関する権原を有する者をいう。なお、本問において、「マンション」とは、消防法施行令別表第一(五)項ロに掲げる共同住宅とする。

1  居住者が30人のマンションでは、権原者は、防火管理者を定める必要がある。
2  防火管理者は、政令で定める資格を有している必要がある。
3  権原者は、防火管理者に、消防計画を作成させなければならない。
4  権原者は、防火管理者に、消防計画に基づく消火、通報及び避難の訓練を実施させなければならない。

出典:令 和6年 度 管理業務主任者試験(一般社団法人 マンション管理業協会)

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正解は 1 です。

【前提知識】
・消防法(令和7年6月1日 施行 )
・消防法施行令(令和7年10月1日 施行)
・消防法施行規則(令和8年6月26日 施行)

※本記事では、令和6年度管理業務主任者試験の問題を、執筆日現在施行されている法令に基づいて解説しています。


1 誤り。

マンション(共同住宅)において防火管理者を定めなければならないのは、「収容人員(居住者等)が50人以上」の建物である。(消防法8条1項・消防法施行令1条の2第3項1)
共同住宅(寄宿舎・下宿・共同住宅は消防法施行令別表第一(5)項ロ)の収容人員は、原則として居住者の数を基に算定され、出入りする業者や勤務する人は含めない。(消防法施行規則1条の3)
したがって、本肢のように居住者が30人のマンションでは、防火管理者の選任義務は発生しない。

第八条 学校、病院、工場、事業場、興行場、百貨店(これに準ずるものとして政令で定める大規模な小売店舗を含む。以下同じ。)、複合用途防火対象物(防火対象物で政令で定める二以上の用途に供されるものをいう。以下同じ。)その他多数の者が出入し、勤務し、又は居住する防火対象物で政令で定めるものの管理について権原を有する者は、政令で定める資格を有する者のうちから防火管理者を定め、政令で定めるところにより、当該防火対象物について消防計画の作成、当該消防計画に基づく消火、通報及び避難の訓練の実施、消防の用に供する設備、消防用水又は消火活動上必要な施設の点検及び整備、火気の使用又は取扱いに関する監督、避難又は防火上必要な構造及び設備の維持管理並びに収容人員の管理その他防火管理上必要な業務を行わせなければならない。
(略)
(消防法・e-GOV法令検索)
(防火管理者を定めなければならない防火対象物等)
第一条の二 (略)
3 法第八条第一項の政令で定める防火対象物は、次に掲げる防火対象物とする。
一 別表第一に掲げる防火対象物(同表(十六の三)項及び(十八)項から(二十)項までに掲げるものを除く。次条において同じ。)のうち、次に掲げるもの
(略)
ハ 別表第一(五)項ロ、(七)項、(八)項、(九)項ロ、(十)項から(十五)項まで、(十六)項ロ及び(十七)項に掲げる防火対象物で、収容人員が五十人以上のもの
(注:下記の画像参照)
(消防法施行令・e-GOV法令検索)
別表第一
(収容人員の算定方法)
第一条の三 令第一条の二第四項の総務省令で定める収容人員の算定方法は、次の表の上欄に掲げる防火対象物の区分に応じ、それぞれ当該下欄に定める方法とする。
(略)(注:下記の画像参照)
(消防法施行規則・e-GOV法令検索)

2 正しい。

消防法8条1項により、防火管理者は「政令で定める資格を有する者」のうちから定めなければならないと規定されている。
具体的には、防火管理講習を修了した者や、一定の学歴・資格などを有する者が対象となる。また、防火管理上必要な業務を適切に遂行できる管理的又は監督的な地位にあることも必要である(消防法施行令第3条)。

(防火管理者の資格)
第三条 法第八条第一項の政令で定める資格を有する者は、次の各号に掲げる防火対象物の区分に応じ、当該各号に定める者で、当該防火対象物において防火管理上必要な業務を適切に遂行することができる管理的又は監督的な地位にあるものとする。
(略)
(消防法施行令・e-GOV法令検索)

3 正しい。

消防法8条1項により、管理権原者は防火管理者を定め、その者に「消防計画の作成」やこれに基づく防火管理上必要な業務を行わせなければならない。

4 正しい。

消防法第8条1項および消防法施行令3条の2第2項に基づき、防火管理者が行うべき業務の中に「消防計画に基づく消火、通報及び避難の訓練の実施」が含まれている。権原者は防火管理者にこの訓練を実施させる義務を負う。

(防火管理者の責務)
第三条の二 
2 防火管理者は、前項の消防計画に基づいて、当該防火対象物について消火、通報及び避難の訓練の実施、消防の用に供する設備、消防用水又は消火活動上必要な施設の点検及び整備、火気の使用又は取扱いに関する監督、避難又は防火上必要な構造及び設備の維持管理並びに収容人員の管理その他防火管理上必要な業務を行わなければならない。
(消防法施行令・e-GOV法令検索)

(解法のポイント)
・マンション(共同住宅)の防火管理者選任基準:50人以上
・主な業務:消防計画の作成、消火・通報・避難訓練の実施、消防設備の点検整備など

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