今回のテーマは、「コンクリートの中性化」である。
それでは、「令和4年度 管理業務主任者試験」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。
令和4年度 管理業務主任者試験問題 【問 19】
【問 19】 竣工後25年の時点で、コア採取によりコンクリートの中性化深さを測定したところ20mmであった場合に、この中性化が、かぶり厚さ40mmの鉄筋に到達するまで、竣工後25年時点から要する年数として、最も適切なものはどれか。
1 中性化深さは経過年数(t)に比例するので、鉄筋に到達するまで約25年かかる。
2 中性化深さは経過年数の二乗($t^{2}$)に比例するので、鉄筋に到達するまで約10年かかる。
3 中性化深さは経過年数の平方根($\sqrt{t}$)に比例するので、鉄筋に到達するまで約75年かかる。
4 中性化深さは経過年数の立方根($ \sqrt[3] {t}$)に比例するので、鉄筋に到達するまで約175
年かかる
令和4年度 管理業務主任者試験問題
正解:3
それでは、問題を検討していこう。
中性化深さは、経過年数の平方根($\sqrt{t}$)に比例する。
d=α$\sqrt{t}$
d:中性化深さ(mm)、α:中性化速度係数、t:経過時間(年)
本問では、中性化速度係数が不明なので、これを求める。
竣工後25年の時点で、コア採取によりコンクリートの中性化深さを測定したところ20mmであったので、
$20=α\sqrt{25}$
20=5α α=4 となる。
かぶり厚さ40mmの鉄筋に到達するまでは、
$40=4\sqrt{t}$
$10=\sqrt{t}$ t=100
よって、かぶり厚さ40mmの鉄筋に到達するまで100年となる。
本問では、竣工後25年時点から要する年数を問われているので、
$100年-25年=75年$ となる。
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