今回のテーマは、「長期修繕計画作成ガイドライン」である。
それでは、「マンション管理士試験」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。
令和5年度 マンション管理士試験 〔問36〕
〔問 36〕 長期修繕計画作成ガイドライン(令和3年9月国土交通省公表)の長期修繕計画の作成に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
1 マンションの快適な居住環境を確保し、資産価値を維持するためには、適時適切な修繕工事を行うことが必要である。
2 長期修繕計画の目的の一つに、将来見込まれる修繕工事及び改修工事の内容、概算の費用等を明確にし、実施の時期を確定することがある。
3 長期修繕計画の目的の一つに、計画修繕工事の実施のために積み立てる修繕積立金の額の根拠を明確にすることがある。
4 長期修繕計画の目的の一つに、修繕工事及び改修工事に関する長期計画について、あらかじめ合意しておくことで、計画修繕工事の円滑な実施を図ることがある。
令和5年度 マンション管理士試験
正解:2
それでは、問題を検討していこう。
なお、問題は、2023年4月1日現在の法令等に基づいて出願されているが、正解及び解説は、執筆時点の法令等に基づいて執筆する。
1 正しい。
マンションの快適な居住環境を確保し、資産価値を維持するためには、適時適切な修繕工事を行うことが必要です。(長期修繕計画作成ガイドライン2章1節1)
2 誤り。
長期修繕計画の作成及び修繕積立金の額の設定の目的
マンションの快適な居住環境を確保し、資産価値を維持するためには、適時適切な修繕工事を行うことが必要です。また、必要に応じて建物及び設備の性能向上を図る改修工事を行うことも望まれます。 そのためには、次に掲げる事項を目的とした長期修繕計画を作成し、これに基づいて修繕積立金の額を設定することが不可欠です。
①将来見込まれる修繕工事及び改修工事の内容、おおよその時期、概算の費用等を明確にする。
②計画修繕工事の実施のために積み立てる修繕積立金の額の根拠を明確にする。
③修繕工事及び改修工事に関する長期計画について、あらかじめ合意しておくことで、計画修繕工事の円滑な実施を図る。(長期修繕計画作成ガイドライン2章1節1)
したがって、「将来見込まれる修繕工事及び改修工事の内容、おおよその時期、概算の費用等を明確にする。」となる。
3 正しい。
長期修繕計画の目的の一つに、計画修繕工事の実施のために積み立てる修繕積立金の額の根拠を明確にすることがある。(長期修繕計画作成ガイドライン2章1節1)
4 正しい。
長期修繕計画の目的の一つに、修繕工事及び改修工事に関する長期計画について、あらかじめ合意しておくことで、計画修繕工事の円滑な実施を図ることがある。(長期修繕計画作成ガイドライン2章1節1)
(解法のポイント)長期修繕計画作成ガイドラインの原文にはあたっておこう。
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