今回のテーマは、「規約共用部分」である。
それでは、「令和3年度 管理業務主任者試験」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。
令和3年度 管理業務主任者試験問題 【問 37】
【問 37】 次に掲げるもののうち、区分所有法第4条第2項の規定により規約共用部分とすることができるものは、どれか。
1 団地内にある集会場に使われている建物
2 建物横に設置した屋根のない駐輪場
3 区分所有者全員が利用可能な専有部分
4 エントランスホール
令和3年度 管理業務主任者試験
それでは、設問を検討していこう。
なお、「建物の区分所有等に関する法律」を「区分所有法」と称する。
1 できない。
区分所有法第1条に規定する建物の部分及び附属の建物は、規約により共用部分とすることができる。
(4条2項本文)
「区分所有法第1条に規定する建物の部分」とは、「一棟の建物に構造上区分された数個の部分で独立して住居、店舗、事務所又は倉庫その他建物としての用途に供することができるもの」すなわち、「専有部分」である。
また、一団地内の附属施設たる建物(区分所有法第1条に規定する建物の部分を含む。)は、規約により団地共用部分とすることができる。(67条1項前段)
ただし、団地について建物の区分所有に関する規定を準用する66条は、4条2項を準用しない。
したがって、団地内にある集会場に使われている建物は、第4条2項の規定により規約共用部分とすることはできない。
2 できない。
「屋根のない駐輪場」は、建物ではない。
3 できる。
肢1の解説を参照。
4 できない。
数個の専有部分に通ずる廊下又は階段室その他構造上区分所有者の全員又はその一部の共用に供されるべき建物の部分は、区分所有権の目的とならないものとする。(4条1項)
そして、エントランスホールは、上記に該当する法定共用部分である。
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