管理業務主任者の過去問を解こう(令和3年度 )「防火管理者」

消防用設備等 管理業務主任者

今回のテーマは、「防火管理者」である。

それでは、「令和3年度 管理業務主任者試験」で出題された過去問にチャレンジしてみよう。

令和3年度 管理業務主任者試験問題 【問 24】

【問24】防火管理者に関する次の記述のうち、消防法によれば、最も不適切なものはどれか。ただし、本問において共同住宅とは消防法施行令別表第一(五)項ロに掲げる防火対象物とする。

1 高さ40mの共同住宅で100人が居住している場合に、その管理について権原が分かれているものの管理について権原を有する者は、統括防火管理者を協議して定めなければならない。
2 法第8条第1項の管理について権原を有する者は、政令で定める資格を有する者のうちから防火管理者を定め、政令で定めるところにより、消防計画に基づく消火、通報及び避難の訓練の実施を行わせなければならない。
3 法第8条第1項の管理について権原を有する者は、管理的又は監督的な地位にある者のいずれもが遠隔の地に勤務していることその他の事由により防火管理上必要な業務を適切に遂行することができない場合であっても、防火管理業務を外部へ委託することはできない。
4 法第8条第1項の管理について権原を有する者は、政令で定める資格を有する者のうちから防火管理者を定め、政令で定めるところにより、避難又は防火上必要な構造及び設備の維持管理を行わせなければならない。

令和3年度 管理業務主任者試験

正解:3

それでは、各肢を検討していこう。

なお、問題は、2021年4月1日現在の法令等に基づいて出願されているが、正解及び解説は、執筆時点の法令等に基づくものとする。

1 正しい。

高層建築物(高さ31メートルを超える建築物をいう。)その他政令で定める防火対象物で、その管理について権原が分かれているもの又は地下街でその管理について権原が分かれているもののうち消防長若しくは消防署長が指定するものの管理について権原を有する者は、政令で定める資格を有する者のうちからこれらの防火対象物の全体について防火管理上必要な業務を統括する防火管理者(統括防火管理者協議して定め、政令で定めるところにより、当該防火対象物の全体についての消防計画の作成、当該消防計画に基づく消火、通報及び避難の訓練の実施、当該防火対象物の廊下、階段、避難口その他の避難上必要な施設の管理その他当該防火対象物の全体についての防火管理上必要な業務を行わせなければならない。(消防法8条の2第1項)

2 正しい。

学校、病院、工場、事業場、興行場、百貨店(これに準ずるものとして政令で定める大規模な小売店舗を含む。)、複合用途防火対象物(防火対象物で政令で定める二以上の用途に供されるものをいう。)その他多数の者が出入し、勤務し、又は居住する防火対象物で政令で定めるものの管理について権原を有する者は、政令で定める資格を有する者のうちから防火管理者定め、政令で定めるところにより、当該防火対象物について消防計画の作成、当該消防計画に基づく消火通報及び避難の訓練の実施、消防の用に供する設備、消防用水又は消火活動上必要な施設の点検及び整備、火気の使用又は取扱いに関する監督、避難又は防火上必要な構造及び設備の維持管理並びに収容人員の管理その他防火管理上必要な業務を行わせなければならない。(消防法8条1項)

3 誤り。

共同住宅その他総務省令で定める防火対象物で、管理的又は監督的な地位にある者のいずれもが遠隔の地に勤務していることその他の事由により防火管理上必要な業務を適切に遂行することができないと消防長(消防本部を置かない市町村においては、市町村長。)又は消防署長が認めるものの管理について権原を有する者が、当該防火対象物に係る防火管理者を定める場合における規定の適用については、「防火管理上必要な業務を適切に遂行することができる管理的又は監督的な地位にあるもの」とあるのは、「防火管理上必要な業務を適切に遂行するために必要な権限及び知識を有するものとして総務省令で定める要件を満たすもの」とする。(消防法施行令3条2項、消防法施行規則第2条の2)
第三者に防火管理者の業務を委託できる。

4 正しい。

2肢解説参照。(消防法8条1項)

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